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イスラエル進出ガイド|IMIS・投資促進センターと中東唯一の先進技術国への参入戦略

COLUMN

2026.8.9

イスラエルへの海外進出を検討する企業には、「スタートアップネーション」としての技術力への期待と、地政学リスクや規制の複雑さへの懸念が併存する場合があります。医薬品・医療機器・化粧品を扱うメーカー担当者においては、IMIS(Israel Medicines and Informatics Center)をはじめとする規制当局への対応方針が定まらないまま情報収集が止まっているケースもあります。

イスラエルは人口約950万人(一般的に言われている規模感)と小さな国内市場ながら、高度な研究開発力とスタートアップエコシステムを背景に、中東・欧州・アジアへの技術輸出・提携拠点として独自のポジションを持っています。本記事では、イスラエルへの参入を検討する日本企業が最初に押さえるべき規制当局の全体マップ、会社設立の実務フロー、そしてJV(ジョイントベンチャー)やR&D提携まで含めた進出戦略の概要を整理します。

こんな方にオススメ

  • イスラエルへの輸出・進出を検討しているが、規制当局(IMIS・IMoH等)の全体像が掴めていないメーカー担当者
  • スタートアップとのJVやR&D提携を模索している海外事業部長クラスの方
  • イスラエルを中東・欧州市場への足がかりとして位置付けたい経営者・コンサルタント

この記事を読むと…

  • IMISを含むイスラエルの主要規制当局と、それぞれの管轄領域が整理できる
  • 会社設立・投資促進センター活用など、参入形態別の具体的な選択肢がわかる
  • 地政学リスクも含めた、2026年時点での進出判断の視点が得られる

なぜ今、イスラエル進出が注目されるのか

なぜ今、イスラエル進出が注目されるのか なぜ今、イス ラエル… スタートアッ プ… R& amp;D… 技術人材輩出 サイバーセキ ュ… 農業技術 医療機器

イスラエルが「スタートアップネーション」と呼ばれる背景には、政府主導のR&D支援政策と、義務兵役で培われた高度な技術人材の輩出サイクルがあります。サイバーセキュリティ・農業技術・医療機器・ライフサイエンスなど、複数の領域で世界水準の技術集積が確認されており、日本企業にとっては単なる「販売先」ではなく「技術調達・共同開発の相手先」としての側面を持つ市場です。

スタートアップネーションの実態と日本企業との親和性

イスラエルはGDP比でのR&D投資が世界最高水準(一般的に言われている傾向として)とされており、人口規模に対して極めて高い密度でスタートアップ企業が集積しています。日本企業との親和性が高い領域は、特に医療機器・ライフサイエンス・農業技術・水処理技術です。日本が持つ「製造品質・ものづくり力」と、イスラエルが持つ「先端R&D・アルゴリズム開発力」を組み合わせたJV(ジョイントベンチャー)の形成は、両国間でも有望なモデルとして知られています。

一方で、文化的な背景や商慣行は日本とは大きく異なります。イスラエルのビジネス文化は直接的・水平的なコミュニケーションを好む傾向があり、階層的・丁寧語ベースのテキストコミュニケーションに慣れた日本企業の担当者が戸惑うケースもあります。交渉においては、このギャップを意識した上でコミュニケーション設計を行うことが、関係構築の初期段階で重要な視点となります。

地政学リスクの現状(2026年時点)

2026年時点において、イスラエルを取り巻く地政学的環境は依然として流動的であり、進出を検討する企業は外務省の海外安全情報(危険情報・感染症危険情報)を定期的に確認することが前提となります。地域によってリスクレベルが異なるため、テルアビブ・エルサレム・ハイファといった主要都市と、国境近接エリアとでは事業継続計画(BCP)の内容が変わります。

リスクを踏まえた上でも、多くのグローバル企業がイスラエルに研究開発拠点や現地法人を維持している背景には、「技術集積地としての代替不可能性」の高さがあります。進出の目的が「販売」なのか「技術調達・共同開発」なのかによって、拠点設置の形態やリスク許容度の設定が変わります。この前提整理が、規制当局への対応や会社設立スキームを選ぶ前に必要なステップとなります。

中東市場へのゲートウェイとしての機能

イスラエルはアブラハム合意(2020年)以降、UAEやバーレーンなど一部のアラブ諸国との外交正常化が進み、中東ビジネスネットワークへのアクセス経路が変化しました。ただし、全てのアラブ・イスラム圏との関係が正常化されているわけではなく、特に中東全域への販路として位置付けるには慎重な市場調査が必要です。イスラエルを「中東唯一の先進技術国」として認識しつつも、周辺国との政治的関係の現状を個別に確認することが、実務上の判断基準となります。

イスラエルの主要規制当局マップ

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イスラエルへの輸出・進出において、最初に全体像を把握すべきなのが規制当局の体系です。医薬品・医療機器・化粧品を扱う日本企業にとって特に重要なのがIMIS(Israel Medicines and Informatics Center)ですが、スタートアップとの提携やR&D支援を活用する場合にはIsrael Innovation Authority、会社設立にはCompanies Registrar(Ministry of Justice)、そして投資促進にはIsrael Investment Promotion Centerと、目的別に関係当局が異なります。

IMIS(Ministry of Health傘下):医薬品・医療機器・化粧品の窓口

IMIS(Israel Medicines and Informatics Center)は、イスラエル保健省(Ministry of Health)傘下の機関であり、医薬品・医療機器・化粧品の登録・承認・市販後監視を所管しています。日本からイスラエルへ医薬品や医療機器を輸出する場合、または現地で流通させる場合には、このIMISを通じた製品登録が原則として必要となります。

医薬品については、イスラエルはEU・米国FDA・カナダHealth Canadaなどとの相互承認・参照制度を活用している面もあるため、既存の欧米承認品であれば審査が簡略化される場合があるとされています(一般的に言われているように)。ただし、製品カテゴリーや審査状況によって個別対応が異なるため、現地の規制コンサルタントまたはIMIS公式ウェブサイトでの最新情報確認が不可欠です。化粧品については、EU基準に近いアプローチが採られている傾向がありますが、ハラル対応の有無が中東周辺市場への展開に影響するため、原材料・製造工程の確認も同時に行うことが実務上のポイントとなります。

医療機器については、ISOとCEマーキングに準拠した製品であれば対応が比較的スムーズとされていますが、製品クラスによって審査要件が異なります。詳細はIMOS公式ポータル(Ministry of Health)での確認を推奨します。

Israel Innovation Authority:R&D・スタートアップ支援の中核

Israel Innovation Authority(旧OCS:Office of the Chief Scientist)は、イスラエル政府のイノベーション・R&D支援を担う独立機関です。日本企業がイスラエルのスタートアップや研究機関とJVを組んでR&Dプロジェクトを実施する場合、この機関の支援プログラムが活用できる可能性があります。

代表的なプログラムとして、外国企業とイスラエル企業の共同R&Dを支援する「二国間プログラム」が知られており、日本との間でもJICA・NEDO等を通じた連携実績があるとされています(一般的に言われているように)。支援内容には補助金・融資・マッチング支援等が含まれますが、プログラムごとに申請要件・スケジュール・上限額が異なるため、公式ウェブサイト(innovationisrael.org.il)での最新情報確認が必要です。イノベーション支援の観点からは、単なる販売進出ではなくR&D拠点設置や共同特許取得を目的とする場合に、この機関との関係構築が戦略的に重要となります。

Companies Registrar・Israel Investment Promotion Center:設立と投資促進

イスラエルに現地法人を設立する場合、登記窓口はMinistry of Justice傘下のCompanies Registrarとなります。一般的に言われているように、イスラエルでの会社設立は比較的手続きがシンプルとされており、資本要件の最低額も低く設定されています。ただし、外国人株主が絡む場合の定款作成・取締役要件等については現地弁護士の確認が必要となります。

投資促進については、Israel Investment Promotion Center(Invest in Israel)が投資誘致の窓口機能を担っており、外資企業の進出支援・インセンティブ制度の案内・マッチング支援等を提供しています。進出前の初期相談先として活用できる公的機関であり、対日窓口が存在する場合もあります。まず接触することが進出検討の初期アクションとして有効です。

機関名主な管轄・役割主な対象企業最初のアクション
IMIS(Ministry of Health)医薬品・医療機器・化粧品の登録・承認・市販後監視医薬品・医療機器・化粧品メーカー製品カテゴリー確認・規制コンサルタント選定
Israel Innovation AuthorityR&D補助・スタートアップ支援・二国間共同開発プログラム技術提携・共同研究を目指す企業公式サイトでプログラム一覧確認・NEDOとの連携検討
Companies Registrar(Ministry of Justice)現地法人・支店の設立登記現地法人設立を検討する全企業現地弁護士への相談・定款要件の確認
Israel Investment Promotion Center(Invest in Israel)外資誘致・投資インセンティブ案内・企業マッチング投資・進出を検討する外国企業全般無料相談・対日窓口への初期コンタクト

参入形態別:イスラエル進出の3つのアプローチ

参入形態別:イスラエル進出の3つのアプローチ 輸出販売 初期投資 vs JV共同開発 リスク度合い 現地法人設立 期待リターン

イスラエルへの参入形態は、企業の目的・リソース・リスク許容度によって大きく異なります。「輸出販売から始める」「JVで技術共同開発を行う」「現地法人を設立して拠点を持つ」の3つのアプローチを比較的に整理することで、自社に合った最初の一手が明確になります。

アプローチA:輸出販売・代理店経由での市場参入

最もリスクを抑えた参入形態が、現地代理店やディストリビューターを通じた輸出販売です。初期投資を最小化しながら市場の反応を確認できる点で、情報収集段階にある企業にとって現実的な選択肢となります。ただし、IMIS登録が必要な製品カテゴリー(医薬品・医療機器・化粧品等)の場合、代理店が現地のローカルオーソライズドエージェントとして登録を担う形が一般的とされており、代理店の選定が規制対応の成否に直結します。

代理店選定においては、「イスラエルに販売ネットワークを持っているか」だけでなく、「IMIS登録実績があるか」「関連省庁との関係性はあるか」「日本製品の取り扱い経験があるか」という3点を確認軸に置くことが実務上のポイントです。現地の業界展示会(例:医療機器分野ではHME Israelなど)への参加が、適切な代理店候補と接触する機会として機能する場合があります(一般的に言われているように)。

アプローチB:JV(ジョイントベンチャー)・技術提携での共同開発

イスラエルの強みを最大限に活用するアプローチが、現地スタートアップや研究機関とのJV組成・技術提携です。日本側が持つ製造品質・量産ノウハウ・既存市場チャネルと、イスラエル側が持つ先端R&D・アルゴリズム・特許を組み合わせることで、単独では実現しにくいイノベーションが生まれる可能性があります。

JVを設計する際には、知的財産(IP)の帰属・収益配分・出口戦略(Exit)・意思決定プロセスを契約段階で明確に規定することが、後々のトラブル回避に直結します。Israel Innovation Authorityの二国間プログラムを活用する場合、補助金受給に際してIP帰属の条件がプログラムによって設定されている場合があるため、申請前に詳細を確認することが必要です。JVの実務においては、相手企業のバリュエーション・デューデリジェンス・現地弁護士・会計士を含むアドバイザリーチームの組成が、プロセス全体の精度を左右します。

アプローチC:現地法人設立・R&D拠点の設置

中長期的にイスラエルを技術調達・共同開発の恒久拠点として位置付ける場合、Companies Registrarを通じた現地法人設立が選択肢となります。一般的に言われているように、イスラエルでの法人設立手続き自体は比較的シンプルとされていますが、外国人株主・取締役の要件、労働法、税務(VAT・法人税)の観点での現地専門家への相談は不可欠です。

R&D拠点としてイスラエルに拠点を持つ日本の大手企業も複数存在しており、拠点設置後にIsrael Innovation Authorityのプログラムを活用するパターンが見られます(一般的に言われているように)。Invest in Israelに対して初期相談を行い、利用可能なインセンティブ制度(補助金・税制優遇等)の有無を確認することが、設立スキーム設計の前段階として有効です。設立後の人材採用においては、テルアビブ・ハイファ等の技術集積エリアでの競争が激しいことも考慮すべきポイントです。

各アプローチのメリット各アプローチのデメリット・留意点
●輸出販売初期投資最小・リスク低・撤退容易
●JV技術力補完・Innovation Authority支援活用可・コスト分担
●現地法人人材採用・長期関係構築・税制インセンティブ活用
●輸出販売代理店品質依存・IMIS対応が代理店次第・利益率圧縮
●JVIP帰属・出口戦略の事前設計が必須・交渉コスト大
●現地法人初期コスト・地政学リスクの直接影響・現地法務対応

会社設立・投資促進センター活用の実務フロー

会社設立・投資促進センター活用の実務フロー 1 投資促進センター相談 2 法人登記準備 3 IMIS登録 4 規制承認取得 5 現地拠点稼働

イスラエルへの法人設立・投資促進センターへの相談を進める際には、おおよその手順と各ステップで必要なアクションを把握した上で動くことで、時間ロスを避けられます。以下は一般的なフローの目安です(実際の要件・期間は専門家への確認が必要です)。

Invest in Israel(投資促進センター)の活用方法

Invest in Israel(Israel Investment Promotion Center)は、外資企業のイスラエル進出をサポートする公的機関であり、進出形態・業種・規模に応じたインセンティブ制度の案内・初期相談・マッチング支援を提供しています。日本語対応の有無や対日窓口の設置状況は時期によって変わる可能性があるため、最新状況は公式ウェブサイト(investinisrael.gov.il)または在日イスラエル大使館経済部への問い合わせで確認することが推奨されます。

初期相談の段階では、自社の進出目的(販売・R&D・製造等)・対象業種・想定投資規模・希望するサポート内容を整理した上で接触することで、担当者から具体的なプログラム情報を引き出しやすくなります。インセンティブ制度には地域・業種・投資規模による条件があり、申請には一定の準備期間が必要とされる場合があります(一般的に言われているように)。

現地法人設立の実務上の注意点

Companies Registrarへの登記申請に際しては、現地弁護士を通じて定款・取締役構成・発行株式数等を設計することが一般的とされています。外国人が取締役を務める場合の要件、会社種別(Private Company / Public Company等)の選択、最低資本金の扱い等については、現地法律事務所への相談が必須です。

銀行口座の開設については、一部のメガバンクで外国企業の口座開設に時間がかかるケースが報告されているとされており、現地でのビジネス実績・推薦状・弁護士の関与が開設をスムーズにする要因になる場合があります(一般的に言われているように)。VAT(付加価値税)の登録についても、事業開始後速やかに対応することが求められます。イスラエルの税務・会計基準は概ねIFRSに近い体系とされていますが、日本の会計基準との差異については専任の会計士による確認が必要です。

CAUTION

現地法人設立・IMIS登録・Innovation Authority申請はいずれも法的・規制的な手続きを含みます。本記事は情報提供を目的としており、個別の法律・会計・規制上のアドバイスを提供するものではありません。実際の進出にあたっては必ず現地専門家(弁護士・会計士・規制コンサルタント)にご相談ください。

IMIS登録プロセスの概要

医薬品・医療機器・化粧品を対象とするIMIS登録については、製品カテゴリーによって必要書類・審査期間・参照基準が異なります。一般的な流れとして、製品分類の確認→現地ローカルエージェント(認定代理人)の選定→申請書類の準備→IMIS提出→審査→承認というフローが想定されますが、審査期間はカテゴリーや審査状況によって大きく変動する可能性があります(一般的に言われているように)。

欧米(FDA・CE)での承認実績を持つ製品は、審査が簡略化される参照制度の対象となる場合があるとされています。ただし、製品の具体的な扱いはIMISの最新規定と担当者判断に依存するため、ローカルエージェントや規制コンサルタントを通じた事前確認が進出前の必須アクションとなります。

進出時の落とし穴と対応策

進出時の落とし穴と対応策 1 規制対応の見通し 2 IMIS承認期間 3 文化的ギャップ 4 地政学リスク 5 BCP設計

イスラエルへの進出を検討する日本企業が実務上でつまずきやすいポイントは、規制対応の見通しの甘さ・文化的ギャップの過小評価・地政学リスクのBCP設計不足の3点に集約される傾向があります。それぞれについて、あらかじめ対応策を考えておくことが、現地でのプロセスを円滑にする鍵となります。

規制・IMIS対応での想定外コストと期間

IMIS登録をはじめとする製品承認プロセスでは、審査期間の見通しが当初計画より長くなるケースがあるとされており、販売開始時期のズレが資金計画・在庫計画に影響を与える可能性があります。特に医薬品の場合、製造施設の適合性審査が求められるケースもあり、日本の工場がイスラエルの基準(またはIMISが参照する国際基準)を満たしているかの事前確認が重要です。

コストについても、現地ローカルエージェントへの報酬・翻訳費用・試験データ追加取得費用・弁護士費用等が積み上がる構造になりやすく、見込み予算を早めに設定することが必要です。初期段階で現地の規制コンサルタントから見積もりを取ることが、後からの計画変更リスクを下げる実践的な対策です。

⚠️ イスラエル進出で見落としやすい注意点
  • IMIS登録の審査期間は製品カテゴリーにより大きく異なる。販売開始時期を審査完了前提で計画しない
  • 現地代理人(ローカルエージェント)の規制対応実績を確認せずに選定すると、後から差し替えコストが発生する
  • JV契約において知的財産の帰属を曖昧にすると、共同開発後のIPをめぐるトラブルに発展するリスクがある
  • Innovation Authorityの補助金プログラムは、IP帰属やイスラエル国内での製造・雇用に条件が設定されている場合がある
  • 地政学リスクに対するBCPが未整備のまま現地法人を設立すると、事業中断時の対応が後手に回る

文化的ギャップとコミュニケーション設計

イスラエルのビジネス文化は、日本と比べて直接的・水平的・スピード重視の傾向が強いとされています。合意形成に時間をかけ、階層的な意思決定を経るスタイルに慣れた日本企業の担当者が、イスラエル側のカウンターパートとの交渉でテンポの違いに戸惑うケースがあるとされています。

プロジェクト管理においても、議事録・合意事項の明文化・スケジュール管理の粒度について、双方の期待値を最初に揃えておくことが、その後のコミュニケーションを円滑にします。文化的ギャップは進出後に徐々に実感するものですが、最初の交渉・契約フェーズで基本ルールを明確化することで、多くのトラブルを事前に回避できます。日イ両国に精通した通訳・現地アドバイザーの関与を、コストではなく「投資」として捉える視点が実務上は有効です。

地政学リスクのBCP(事業継続計画)設計

イスラエルにおける地政学リスクは、進出前のリスク評価だけでなく、進出後の継続的モニタリングが必要な事項です。BCP設計の観点では、「事業を一時停止する判断基準」「在留邦人・現地スタッフの安全確保手順」「IT・データのバックアップ体制」「代替拠点・在庫の確保」といった要素を事前に文書化しておくことが、万一の事態への対応力を高めます。外務省の海外安全情報(危険情報)の定期確認と、在イスラエル日本大使館からの連絡体制の整備が、最低限のBCP基盤として機能します。

まとめ:2026年のイスラエル進出判断の視点と次の一歩

イスラエルへの進出は、「スタートアップネーションとしての技術力」と「地政学リスク・規制対応の複雑さ」という両面を正確に評価した上で、自社の目的に合った参入形態を選ぶことが出発点となります。

IMIS・Ministry of Health医薬品・医療機器・化粧品の輸出には登録が原則必要。ローカルエージェント選定が鍵
Israel Innovation AuthorityJVやR&D共同開発では二国間プログラムの活用可能性を早期に確認する
Companies Registrar + Invest in Israel現地法人設立と投資インセンティブは現地弁護士・投資促進センターへの早期相談が効率的
参入形態(輸出販売 / JV / 現地法人)は自社の目的・リスク許容度・リソースで選択する
地政学リスクのBCP設計は進出前から組み込む

規制当局対応・JV組成・会社設立のいずれも、現地専門家との連携なしに独力で進めることは現実的ではありません。初期段階での情報収集と並行して、現地弁護士・規制コンサルタント・投資促進センターへの相談を早期に始めることが、進出のタイムラインを短縮する実践的なアプローチです。

国際ビジネス連結機構では、海外進出を検討する日本企業に対して、アジア・中東を含む現地ネットワークを活用した連結支援を提供しています。イスラエルを含む国際ビジネスの進出戦略について、情報整理の段階から相談できる体制を整えています。

国際ビジネス連結機構への相談が合う方
  • イスラエルをはじめとした海外進出の方向性を整理したい担当者・経営者
  • JV組成・現地パートナー探しで具体的なネットワークを必要としている方
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国際ビジネス連結機構とは
一般社団法人国際ビジネス連結機構は、海外進出支援・越境EC・ライブコマースを軸に、会員企業の海外ビジネス展開をサポートする社団法人です。アジア・中東を含む現地ネットワークを活用した連結支援が特徴です。
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よくある質問

IMISへの医薬品登録には、どのくらいの期間と費用が目安としてかかりますか?

IMIS登録の期間・費用は製品カテゴリー・承認経路・審査状況によって大きく異なります。一般的に言われているように、既存の欧米承認品(FDA・CE)の場合は参照制度によって簡略化される場合があるとされていますが、詳細は現地規制コンサルタントへの確認が必要です。費用も現地エージェント報酬・試験・翻訳等が合わさるため、事前に見積もりを取ることが推奨されます。

Israel Innovation Authorityの二国間プログラムは、どのような日本企業が活用できますか?

イスラエルのR&D・スタートアップ企業と共同でR&Dプロジェクトを実施する日本企業が対象となりますが、プログラムごとに申請要件・規模・対象業種が異なります。NEDO・JICAなどの日本側機関との連携実績もあるとされており、まずはIsrael Innovation Authority公式サイトでプログラム一覧を確認し、必要であれば現地コンサルタントを通じた申請検討が有効です。

イスラエルでJVを組む際、知的財産(IP)の帰属はどのように決めるのが一般的ですか?

JVにおけるIP帰属は、JV契約・技術提携契約の交渉段階で明確に規定することが重要です。共同開発の成果物・派生特許・ライセンス権の扱いについて、事前に双方が合意した内容を契約書に落とし込むことが、後のトラブル回避の基本です。

Israel Innovation Authorityの補助金を活用する場合は、プログラム側のIP条件が追加で適用されることがあるため、申請前に詳細確認が必要です。いずれも現地弁護士への相談を前提に進めることが推奨されます。

イスラエルへの進出を検討する際、地政学リスクはどう評価すればよいですか?

外務省の海外安全情報(危険情報)を定期的に確認することが基本です。テルアビブ・ハイファ等の主要都市と国境近接エリアではリスクレベルが異なるため、拠点設置場所の検討に際しては現地の最新状況を把握することが重要です。

事業継続計画(BCP)には、事業一時停止の判断基準・安全確保手順・データバックアップ・代替拠点の確保を含めることが推奨されます。在イスラエル日本大使館の連絡体制を事前に整備しておくことも実務上有効です。

イスラエルに現地法人を設立する場合、最初に相談すべき窓口はどこですか?

まずIsrael Investment Promotion Center(Invest in Israel)への相談が有効です。インセンティブ制度・対日窓口・マッチング機会について情報収集した後、現地弁護士・会計士を選定して法的スキームの設計に入ることが、効率的な進め方とされています(一般的に言われているように)。在イスラエル日本大使館の経済担当部署も、初期情報収集の窓口として活用できます。

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上田 直之
理事上田 直之

株式会社アーツ、東証スタンダード上場企業PAとのJV、ベトナム進出支援PAエンタープライズ代表取締役社長、シンガポール現地法人BeautyJapan代表取締役社長を兼務。アジア最大級の美容博覧会の日本事務局を運営。

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